旦那様、離婚の覚悟を決めました~堅物警視正は不器用な溺愛で全力阻止して離さない~
膝裏に腕を差し込まれ、宙に身体が浮き上がる。
私を抱き上げたあなたはまっすぐに寝室へ向かい、私をベッドの上に下ろしてエアコンを稼働させる。締め切られた屋内特有の暑さは確かに感じていたのに、その頃になって初めて肌を伝うじっとりとした熱気に思い至る。
間を置かず、圧しかかってきたあなたにまたキスを降らされる。
愛を確認し合った今、啄むような浅い口づけさえも強烈な甘さを孕んでいて、くらくらと眩暈が止まらなくなる。
首筋に唇を寄せられたときになって初めて、私はようやく焦りに背を跳ねさせた。
「ぁ、……待って、私、汗、シャワー、」
疲れに支配された身体、特に汗が滲む自分の肌を、急に強く意識してしまう。
仕事を終えて、板戸さんからファミレスに連れて行かれて、榛奈さんと話をして、電車で帰って、あなたと電話をして、その途中で比留川に捕まって、それから――こんなに目まぐるしい日があるのかと呆れそうになるほど濃密な一日だった。
せめてシャワーを浴びさせてほしいというつもりで切り出した言葉は、咄嗟に口を動かしたせいか、ただの単語の羅列にしかならなかった。
それでも意図は伝わったはずだと思うのに、あなたの反応は私が望むものとは懸け離れていた。
私を抱き上げたあなたはまっすぐに寝室へ向かい、私をベッドの上に下ろしてエアコンを稼働させる。締め切られた屋内特有の暑さは確かに感じていたのに、その頃になって初めて肌を伝うじっとりとした熱気に思い至る。
間を置かず、圧しかかってきたあなたにまたキスを降らされる。
愛を確認し合った今、啄むような浅い口づけさえも強烈な甘さを孕んでいて、くらくらと眩暈が止まらなくなる。
首筋に唇を寄せられたときになって初めて、私はようやく焦りに背を跳ねさせた。
「ぁ、……待って、私、汗、シャワー、」
疲れに支配された身体、特に汗が滲む自分の肌を、急に強く意識してしまう。
仕事を終えて、板戸さんからファミレスに連れて行かれて、榛奈さんと話をして、電車で帰って、あなたと電話をして、その途中で比留川に捕まって、それから――こんなに目まぐるしい日があるのかと呆れそうになるほど濃密な一日だった。
せめてシャワーを浴びさせてほしいというつもりで切り出した言葉は、咄嗟に口を動かしたせいか、ただの単語の羅列にしかならなかった。
それでも意図は伝わったはずだと思うのに、あなたの反応は私が望むものとは懸け離れていた。