幼なじみ~Save the Earth0 Epi.1~
私がおやつに出されたメロンを一口食べると、炎はようやく一階に降りてきた


「ったく…もう一人、小学生がいるみたいだぜ。」


「ちょっと、誰のこと言ってるの?」


「いてっ!…」


私は足で炎を蹴った


「二人ともケンカはしないの。」


伯母様がやさしく言う


私はこの時間が好きだった


時がやさしく流れるような感じだった



「ところで炎、昨日の夜の話、決めた?」


「ああ、大学のこと?」


私は食べるのをやめた


「源一郎、心配してたわよ。」


伯母様は今でも、伯父様のことを、名前で呼んでいた


「決めるも決めないも、国立大に行くのが、父さんとの約束だし…」


「約束?」


私は炎に聞いた


「附属じゃなくて、今の高校に通わせてくれる為の取引。」


「取引って…」


私は高校生で、そんな言葉を口にする炎が、心配になった
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