幼なじみ~Save the Earth0 Epi.1~
部屋に入ると炎は、本を読んでいた
自分の父親が書いた本だ
「わっ!びっくり…
いるならいるって言えよ。」
「うん…」
私は炎の近くに座った
「伯母様、心配してたよ、炎のこと。」
「心配しすぎなんだよ、母さんは。」
「子供のこと、心配しない母親なんていないよ。」
私は自分の母親も思い出していた
「どうして炎は、ウチの高校に来たの?」
炎はにこっと笑った
「海雨がいるからだよ。」
「ウソ。」
「ウソじゃないって。」
炎は真っ直ぐ私を見ている
「附属の高校じゃなかったら、どこでもよかったんだ。」
「え!」
それ どういう意味?
「父さんの、知らないところに行きたかった…」
炎は窓から、外の世界をのぞいた
「綾瀬教授の息子っていうレッテルを取りたかったんだ。
父さんの息子じゃなくて、あくまでも綾瀬炎として、どこまでやれるか知りたかったんだ。」
「炎…」
「でもやっぱり、親に養われているうちは無理なんだな。」
炎はわざと笑顔を作った
「そ、そんなことないよ。
だって炎、テストじゃ毎回500点満点取ってるし、実力テストだって、毎回学年トップじゃん。」
私は必死に訴えた
「さすがだねって…」
「え…さすが?」
「さすが、大学教授の子供は違うねって、言われた。」
「誰に?誰に言われたの?」
「先生たちに…」
私は胸が痛くなった
自分の父親が書いた本だ
「わっ!びっくり…
いるならいるって言えよ。」
「うん…」
私は炎の近くに座った
「伯母様、心配してたよ、炎のこと。」
「心配しすぎなんだよ、母さんは。」
「子供のこと、心配しない母親なんていないよ。」
私は自分の母親も思い出していた
「どうして炎は、ウチの高校に来たの?」
炎はにこっと笑った
「海雨がいるからだよ。」
「ウソ。」
「ウソじゃないって。」
炎は真っ直ぐ私を見ている
「附属の高校じゃなかったら、どこでもよかったんだ。」
「え!」
それ どういう意味?
「父さんの、知らないところに行きたかった…」
炎は窓から、外の世界をのぞいた
「綾瀬教授の息子っていうレッテルを取りたかったんだ。
父さんの息子じゃなくて、あくまでも綾瀬炎として、どこまでやれるか知りたかったんだ。」
「炎…」
「でもやっぱり、親に養われているうちは無理なんだな。」
炎はわざと笑顔を作った
「そ、そんなことないよ。
だって炎、テストじゃ毎回500点満点取ってるし、実力テストだって、毎回学年トップじゃん。」
私は必死に訴えた
「さすがだねって…」
「え…さすが?」
「さすが、大学教授の子供は違うねって、言われた。」
「誰に?誰に言われたの?」
「先生たちに…」
私は胸が痛くなった