次期ホテル王として戻ってきたイジワル幼馴染に溺愛されています
 食器を二人で片付け、どっちが皿を洗うかでちょっとだけ揉める。私は絶対にお客様に洗い物なんて、と譲らず、代わりに達成さんには紅茶を入れて貰うことにした。

「私もたっちゃんを真似して紅茶を買ってみたんだ。でも、まだ一度も淹れられてなくて……」

 実は少し前に、缶に入った紅茶を買った。いつか、彼においしい紅茶を淹れられたらいいなと思って、茶器と共に買ったのだけれど、結局今日まで使わずじまいだった。

 それを彼に任せ、私は皿洗いに専念する。
 皿洗いを終えると、既に紅茶の用意とケーキの用意ができていた。

「わぁ! おいしそう……!」

 箱の中に入っていたケーキを見て、つい子どもみたいに目を輝かせる。中には綺麗にナパージュされたフルーツタルトとオペラ、プリンが入っていた。

「プリンもある……」
「これは僕が帰ったあと、柚希が楽しんで」
「いいの?」
「もちろん。そのために買ったんだ」

 いまから食べる分だけでなく、あとのことも考えて買ってきてくれたらしい。
 プリンはもう暫く日がもつとのことで、そっちは冷蔵庫にしまってきた。
< 126 / 150 >

この作品をシェア

pagetop