次期ホテル王として戻ってきたイジワル幼馴染に溺愛されています
切なさすら感じる声で囁かれたのと同時にエレベーターが止まる。
誰かがエレベーターを止めたのだろう。扉が開いて、お客様が入ってきた。
私も達成さんも反射的に離れ、お客様に向かって軽く頭を下げる。
私たちと同じく一階へ行くことを確認し、その間、ただパネルの数字が変わっていくのを眺めた。
「それじゃあ、花は私が手配しますから」
お客様を先に降ろし、私たちもエレベーターから降りて、達成さんから花瓶を回収する。
さすがに、彼に花を用意させるわけにはいかない。
そう思ってのことだったが、結局彼も地下フロアへ行くとのことで、一緒に下まで向かう従業員専用のエレベーターに乗り替えた。
「柚希、さっきの話ですが……」
「さ、早く仕事へ戻ってください」
すぐにエレベーターが止まり、私は達成さんに頭を下げる。
これ以上、彼と一緒にいたら調子を乱されそうだった。さきほど彼に言われた言葉を思い出し、頬が熱くなっていく。
――すぐ、私のことをからかって遊ぶんだから……。
昔から変わらない彼の悪い癖。でも、憎めない癖。
期待してはいけないと分かっているのに、その日は何度も彼の言葉を思い返していた。
誰かがエレベーターを止めたのだろう。扉が開いて、お客様が入ってきた。
私も達成さんも反射的に離れ、お客様に向かって軽く頭を下げる。
私たちと同じく一階へ行くことを確認し、その間、ただパネルの数字が変わっていくのを眺めた。
「それじゃあ、花は私が手配しますから」
お客様を先に降ろし、私たちもエレベーターから降りて、達成さんから花瓶を回収する。
さすがに、彼に花を用意させるわけにはいかない。
そう思ってのことだったが、結局彼も地下フロアへ行くとのことで、一緒に下まで向かう従業員専用のエレベーターに乗り替えた。
「柚希、さっきの話ですが……」
「さ、早く仕事へ戻ってください」
すぐにエレベーターが止まり、私は達成さんに頭を下げる。
これ以上、彼と一緒にいたら調子を乱されそうだった。さきほど彼に言われた言葉を思い出し、頬が熱くなっていく。
――すぐ、私のことをからかって遊ぶんだから……。
昔から変わらない彼の悪い癖。でも、憎めない癖。
期待してはいけないと分かっているのに、その日は何度も彼の言葉を思い返していた。