次期ホテル王として戻ってきたイジワル幼馴染に溺愛されています
母の偉大さ、鋭さに畏怖の念すら覚える。
きっと、なんでもお見通しなのだろう。
私は次々とテーブルに運ばれてきた料理に目を輝かせながら箸を手に取った。熱々のからあげをつまみ上げ、ふーふーと息を吹きかけてから口に入れる。
相変わらず、味は文句なしに美味しくて、ご飯が進む味だった。
「あのさ、お母さん。広瀬さん、って覚えてる?」
「広瀬…………。あぁ、昔、仲がよかった子よね?」
「ちゃんと覚えてるんだ……」
「覚えてるわよぉ。確か、近くの公園で知り合ったのよね。達成くんって子でしょ? 彼、本当に可愛くて、いつも柚希、柚希、ってあなたにくっついていたじゃない。まるで姉弟みたいに」
「そうだったっけ?」
「覚えていないの? あんなに好かれてたのに。ママ、柚希が結婚するなら、彼みたいにあなたのことをいーっぱい愛してくれるような子がいいと……って、柚希、大丈夫!?」
ご飯を喉に詰まらせ、ゲホゲホと咳き込む私の背を母が優しく撫でてくれる。
残念ながら彼に好かれていたことを何ひとつ覚えていない。
確かに、達成さんは私の横にぴたりとくっついていたけれど。好かれていた記憶なんて、持っていなかった。
「なーに? 彼と何かあったの?」
「いや、何も……。ただ少し、思い出しただけで……」
「そう。いつか、彼と会えるといいわね。海外に行ってしまったし、難しいかもしれないけれど……」
実はその幼馴染と再会したどころか、仮ではあるものの私の恋人です、とは言えない。
その後、私は母から聞かされる達成さんと私に関わるエピソードに終始赤面しながら、出された料理を口に運んだ。
きっと、なんでもお見通しなのだろう。
私は次々とテーブルに運ばれてきた料理に目を輝かせながら箸を手に取った。熱々のからあげをつまみ上げ、ふーふーと息を吹きかけてから口に入れる。
相変わらず、味は文句なしに美味しくて、ご飯が進む味だった。
「あのさ、お母さん。広瀬さん、って覚えてる?」
「広瀬…………。あぁ、昔、仲がよかった子よね?」
「ちゃんと覚えてるんだ……」
「覚えてるわよぉ。確か、近くの公園で知り合ったのよね。達成くんって子でしょ? 彼、本当に可愛くて、いつも柚希、柚希、ってあなたにくっついていたじゃない。まるで姉弟みたいに」
「そうだったっけ?」
「覚えていないの? あんなに好かれてたのに。ママ、柚希が結婚するなら、彼みたいにあなたのことをいーっぱい愛してくれるような子がいいと……って、柚希、大丈夫!?」
ご飯を喉に詰まらせ、ゲホゲホと咳き込む私の背を母が優しく撫でてくれる。
残念ながら彼に好かれていたことを何ひとつ覚えていない。
確かに、達成さんは私の横にぴたりとくっついていたけれど。好かれていた記憶なんて、持っていなかった。
「なーに? 彼と何かあったの?」
「いや、何も……。ただ少し、思い出しただけで……」
「そう。いつか、彼と会えるといいわね。海外に行ってしまったし、難しいかもしれないけれど……」
実はその幼馴染と再会したどころか、仮ではあるものの私の恋人です、とは言えない。
その後、私は母から聞かされる達成さんと私に関わるエピソードに終始赤面しながら、出された料理を口に運んだ。