次期ホテル王として戻ってきたイジワル幼馴染に溺愛されています
◇
実家から戻り、再びホテルのコンシェルジュとしてカウンターに立った私は、ムズムズとした気持ちを抱えながらロビーに訪れるお客様を眺めていた。
母から聞かされた話に嘘偽りはないだろう。
細かいことまで覚えていないけれど、達成さんとの思い出は私の中にも確かにある。だけど、あまりにも昔すぎるせいか、その記憶は断片的だった。
何か思い出せることはないだろうかとクローゼットの奥に眠っていたアルバムを開いてみても、達成さんと二人で写っていた写真は一枚しかない。
母曰く、達成さんとは近所の公園で出会ったそうだ。
ドッグランもあるような大きな公園で、わざわざ離れたところから足を運ぶ人も多かったらしい。出会いの瞬間こそ覚えていないけれど、母が言うにはいつの間にか同じ遊具で遊んでいたとのことだった。
そして、奇跡的に学区も同じだったため、小学校も仲良く通っていたらしい。
だけど、それも小学校二年生に上がる前に終わる。仕事の都合で海外へ行くのだと言って、彼は私の前から姿を消した。
別れる最後、ぎゅうっと服の裾を掴み、精一杯の告白を残して。
「柚希のことが好き。だから大きくなったら絶対迎えに行くから」
実家から戻り、再びホテルのコンシェルジュとしてカウンターに立った私は、ムズムズとした気持ちを抱えながらロビーに訪れるお客様を眺めていた。
母から聞かされた話に嘘偽りはないだろう。
細かいことまで覚えていないけれど、達成さんとの思い出は私の中にも確かにある。だけど、あまりにも昔すぎるせいか、その記憶は断片的だった。
何か思い出せることはないだろうかとクローゼットの奥に眠っていたアルバムを開いてみても、達成さんと二人で写っていた写真は一枚しかない。
母曰く、達成さんとは近所の公園で出会ったそうだ。
ドッグランもあるような大きな公園で、わざわざ離れたところから足を運ぶ人も多かったらしい。出会いの瞬間こそ覚えていないけれど、母が言うにはいつの間にか同じ遊具で遊んでいたとのことだった。
そして、奇跡的に学区も同じだったため、小学校も仲良く通っていたらしい。
だけど、それも小学校二年生に上がる前に終わる。仕事の都合で海外へ行くのだと言って、彼は私の前から姿を消した。
別れる最後、ぎゅうっと服の裾を掴み、精一杯の告白を残して。
「柚希のことが好き。だから大きくなったら絶対迎えに行くから」