次期ホテル王として戻ってきたイジワル幼馴染に溺愛されています
07 甘美な時間
スカーフの一件があってからというもの、露骨に物がなくなることはなかったけれど、地味な嫌がらせは続いていた。
出勤すると挨拶が返ってこないのはもちろんのこと、ロッカーを開くと扉に備え付けられている鏡が故意に汚されていることがある。
おまけに、以前に増して仕事を押し付けられることが多く、ほぼロビーのコンシェルジュカウンターに立つことがなくなった。常にいろんな部屋へと派遣され、仕事をこなす日々だ。
そして、特に頭を悩ませているのが、以前から私を指名する板倉様の存在だった。
以前は、私が空いていないときは他の人も対処してくれていたけれど、今は代わりに行ってくれる人がいない。
結果的に、板倉様と顔を合わせる機会が増えたことで、あの手この手で連絡先を聞かれた。
「ね、そろそろ教えてくれない?」
「申し訳ございません。連絡先だけは難しく……」
「じゃあ、ランチは?」
「それも……ただいま勤務中ですので……」
失礼します、と頭を下げて、完全に板倉様の部屋の扉が見えなくなってからため息をつく。
こんな調子で忙しいため、休む暇もなかった。
そうこうしているうちに、今日の十五時から始まる委員会への参加時刻が差し迫っている。
昼ご飯を食べられなかったこともあり、ふらふらしながらも、私はカンファレンスルームに向かった。
出勤すると挨拶が返ってこないのはもちろんのこと、ロッカーを開くと扉に備え付けられている鏡が故意に汚されていることがある。
おまけに、以前に増して仕事を押し付けられることが多く、ほぼロビーのコンシェルジュカウンターに立つことがなくなった。常にいろんな部屋へと派遣され、仕事をこなす日々だ。
そして、特に頭を悩ませているのが、以前から私を指名する板倉様の存在だった。
以前は、私が空いていないときは他の人も対処してくれていたけれど、今は代わりに行ってくれる人がいない。
結果的に、板倉様と顔を合わせる機会が増えたことで、あの手この手で連絡先を聞かれた。
「ね、そろそろ教えてくれない?」
「申し訳ございません。連絡先だけは難しく……」
「じゃあ、ランチは?」
「それも……ただいま勤務中ですので……」
失礼します、と頭を下げて、完全に板倉様の部屋の扉が見えなくなってからため息をつく。
こんな調子で忙しいため、休む暇もなかった。
そうこうしているうちに、今日の十五時から始まる委員会への参加時刻が差し迫っている。
昼ご飯を食べられなかったこともあり、ふらふらしながらも、私はカンファレンスルームに向かった。