愛とプライドとバベルの塔
「はーい!」
そう返事をしてレジカウンターへ行ってみると、男性のお客様がいて南田さんは「ゲームの予約。」とだけ言って、ダイニング売場の方へ行ってしまった。
え、ゲームの予約?
どうやって承るの?
まだ二日目で承り方なんて分かんない、、、
しかも、今サイクルは三谷さんが呼ばれたくらいだから忙しいだろうし、どうしよう、、、
わたしはとりあえず、お客様に「何のゲームのご予約ですか?」と訊いた。
すると、「クラシックコアなんだけどさぁ。まだ予約受けてる?」と言われ、ゲーム好きのわたしは「あ、クラシックコアですね!ちょっと確認してみますね!」と言い、とりあえずHD関係の書類が置いてある棚を探してみた。
たくさんのファイルが並ぶ中、わたしは水色のファイルの背表紙に"ゲーム予約一覧"と書かれているファイルを見つけ、急いで取り出し確認してみた。
すると、残念なことに予約日程が過ぎていたのだ。
「お客様、申し訳ありません。もう予約は締め切ってました。」
「いやぁ、だよね。発売日、来週だし。分かったよ!ありがとう!」
そう言って、わたしより少し年上であろう男性は帰って行った。
はぁ、、、良かった。
これで承りOKだったら、わたしどうなっていたことか、、、
そう思いながら、ファイルを棚にしまい溜息をついていると、寝具売場の奥から高井さんが歩いてきて「大丈夫だったかい?」と言ってくれた。
「はい、もう締め切ってたゲームだったので、大丈夫でした。」
「そうかい。ごめんね、接客中だったから教えてあげられなくて。」
「いえいえ!」
「もし承るんだったら、」
そう言って、高井さんはゲームだけではなく、"予約"ができるものに関しての承り方を丁寧に教えてくれて、わたしは凄く助かった。
主任には「三谷くんが阿久津くんに訊いて。」なんて言われたけど、無理だよ!と思いながら、わたしは売場に戻り、途中だった作業を再開させた。
てか、さっきの南田さん、、、絶対にわたしが承れないの分かってて呼んだんだよね。
嫌な感じだなぁ。
わたしはまだ二日目にして、この中の人間関係と最悪な勤務状況の事が分かってきたのだった。