愛とプライドとバベルの塔
そして、わたしが入社した三月から半年後。
わたしはそれなりに仕事を覚え、サイクルの人たちの負担を減らせるように努力をし、何とか仕事をこなせるようになっていた。
しかし、南田さんからの嫌がらせは相変わらずだ。
九月にもなると、喪中ハガキの受付が始まり、売場の仕事をしていると「小田桐さーん!」と大きな声で呼んでくる。
喪中ハガキの受付は簡単なので、承り方を覚えてくれれば助かるのだけれど、「わたしたちはHFだから。」とHFの人たちは覚えようとしてくれない。
ただ一人、分からないながらも高井さんだけは手伝ってようとしてくれていたのだった。
正直、売場の仕事をしながらの喪中受付はかなりキツイ。
喪中受付でお客様が並んだりすると、売場の仕事が進まず、全く仕事にならないのだ。
それプラス、広告品なんかが出ると、大型家電や家具の承りもやらなくてはいけなくて、喪中の承りをしている最中に村尾さんは「小田桐さん!家具の承りきましたよ。」と普通に呼びに来るのだ。
今、喪中の承りしてるんですけど?!
無理なの、見ててわからないの?!
と思いつつ「主任を呼んでください。」と言った。
大型家電や家具の承り方は少し特殊で、パソコンを使って承らなければならなく、HFの人はその承りを出来る人は誰一人として居ない。
大型家電の承りを頼まれるなら、まだ分かる。
しかし!なぜわたしが家具の承り方を頼まれるのか?!
高井さんを除いたHFの人たちは「HDの仕事だから」って全く手伝ってくれないくせに、、、なぜわたしがHFの家具の承りをしなくてはいけないの?
まぁ、わたしは家具の担当が高井さんで、高井さんはパソコンが苦手だから、手伝ってはいるけれど、他の人が担当なら絶対にやらない!
というのを、休憩時間にバックルームで竹内主任に愚痴っていた。