愛とプライドとバベルの塔
それからわたしは三階へ戻るために裏の階段を下りながら泣いた。
もう我慢出来なかった。
最初は確かに、この仕事はツラかった。
一人でキツかった。
でも、、、三谷さん、阿久津さんの負担を減らそうと必死に仕事を覚えて、わたしなりに頑張ってきた。
そしたら、竹内主任や他の課の主任や課長たちからも褒めてもらえるようになり、嬉しかった。
仕事にやり甲斐を感じて、楽しく思えるようになって、接客業が好きになれて、南田さんなんかに仕事の面では負けない!って必死にやってきた。
それが、、、この結果。
結局は、どんなに頑張っても勤続年数、課長の"お気に入り"には敵わないのだ。
わたしは何で、こんなに必死になっていたんだろう。
ただ"気に食わない"、ある人のそれだけで異動させられるだなんて、、、思ってもみなかった。
めちゃくちゃ大変だけど、やり甲斐出てきて、仕事が楽しいと思えるようになって来てたところだったのに、、、
わたしは三階のバックルームの陰で蹲って一人で声を殺して泣いた。
あまりにも心をズタボロにされて、売場に戻れる状態ではなかった。
すると、バックルームに誰かが入って来る気配を感じ、わたしは慌てて涙を拭いた。
そして後ろから聞こえてきたのは、「あらあら、そんなとこで泣いて、どうしたの?そんな酷い顔じゃ、売場に戻れないじゃない。随分、か弱いのね。」と勝ち誇ったように微笑む、南田さんの姿だった。