愛とプライドとバベルの塔
すると、急に阿久津さんが「あ!そういえば!」とバックルーム内の雰囲気を変えるかのように言い出し、「主任見てください!」とわたしの手を竹内主任に見せたのだ。
竹内主任は「えっ?!どうしたんだよ、その手!」とわたしの手に触れた。
「分かりません。さっき、何か痛いなぁって思ってみたら、こんなパンパンで。」
わたしはそう言うと「クリームパンみたいですよね。」と冗談を言って笑って見せた。
「それヤバいよ!今から病院行っといで!」
「え、でも、、、」
「これは主任命令だ。、、、最初で最後の命令になると思うけど。」
竹内主任はそう言うと、わたしに無理やり帰る支度をさせた。
その間、南田さんは「そのうち治るんじゃないですか〜?」など言っていたが、誰もそんな話は聞いていなかった。
「じゃあ、行ってきます。」
「うん、何か分かったら連絡ちょうだい。」
「分かりました。」
竹内主任とそう会話を交わし、阿久津さんにも「仕事のことは心配しないで!」と見送られ、わたしは整形外科へと向かった。
そして待ち時間、二時間の末に医師から出てきた言葉は「んー、レントゲンを見る限り骨に問題はないし、手の使いすぎかストレスかな?」だった。
手の使いすぎ?
ストレス?
、、、病院来た意味あったのかな?
そう思いながら、わたしは病院受診後に竹内主任に診察結果を電話で報告した。
「そうか、、、でも、骨に問題がなくて良かったよ。それなら、明日から腫れが治まるまで休みなさい。」
「え?!そんな申し訳ないですよ!」
「今は三階に三谷くんも阿久津くんも居てくれてるから大丈夫。今までが頑張り過ぎたんだ。身体が"休め"って言ってるんだよ。無理させて悪かったな。」
「いえ、わたしがやりたくてやってただけなんで。」
「それじゃあ、明日からゆっくり休むんだぞ!」
そう言って、竹内主任からの電話は切れた。