夜の研究所探検
再度、廊下へ視線を戻した。
ひっそりと静まり返っている
こんな時間だ。
会議室は当然使用されてない
それに、廊下だって一本道で分岐はない。
(何の問題もないよね)
「分かった。いいよ」
「やったあ!」
「ただし、会議室の中に入ったりはしないこと。廊下だけを歩いて、ここまで戻ってきてね。約束!」
「任せて。わあ、ひっそりしててお化けが出てきそう!」
(まだ諦めてなかったんだ。夢は夢のままにしておいてあげよう)
「ふふっ、行ってらっしゃい」
忍び笑いをしながら、歩き始めたアルトの背中を見送った。
ひとりで行きたい、と自分から言い出したくせに心細いのか、ゆっくりと慎重に歩いていく。
すると、
「星宮さん?」
と、すぐそばで名前を呼ばれた。
「ひゃあ! ほ、ほ、ほ、ほ、北斗さん‼︎」
「こんなところで何をしてるの?」
(何をって……マズい!)