夜の研究所探検
改めてひと気のない廊下を見渡してみる。
どうやら奥の開発部のあるエリアだけは、煌々と照らされているようだ。
おそらくは、ほとんどの研究室でまだ研究員が残っていて、窓から光が漏れているのだろう。
「開発部は探検しなくても大丈夫だよね?」
「うん。昨日も、はかりさんに会いに行ったばっかりだし」
アルトは、第二開発部のAI研究室に所属している秤さんに懐いていて、すでに何度か会いに行っているのだ。
誰かに見つかる危険が最も高いエリアを探検しなくても済むことに安堵した。
「先生?」
アルトが急にモジモジし始めたよ
「うん、なあに?」
「ぼく、先生のお気に入りの場所に行ってみたい」
(うれしいことを言ってくれるじゃないの!)
「いいわよ。ついておいで」
「はーい!」
お気に入りの場所といわれて、瞬時に何カ所か思い浮かべた。
その中から、今いる地点に最も近い場所へ向かうことにした──