二人で恋を始めませんか?
少し元気と笑顔を取り戻し、茉莉花は沙和とオフィスに戻る。
13時を過ぎると、優樹に声をかけた。
「部長、そろそろ出発してもよろしいでしょうか?」
「ああ、そうだな。直帰になるから、清水さんも荷物忘れずに」
「はい、ありがとうございます」
バッグに資料とパソコンを入れ、課長に声をかけてから二人でオフィスを出る。
「行ってらっしゃい」
笑顔の沙和に見送られ、茉莉花も微笑んで頷いた。
「ありがとう、沙和ちゃん。行ってきます」
駐車場に行くと、優樹はダークブルーの車をリモコンでピッと解錠する。
「どうぞ」
助手席のドアを開けて促され、茉莉花は「失礼します」と乗り込んだ。
シートベルトを締めようとして手を伸ばすが、引っかかったようにベルトが動かず苦戦する。
と、運転席に回った優樹がそれを見て、いきなり茉莉花に覆いかぶさった。
(えっ……)
あまりの密着状態に身をすくめていると、優樹は手を伸ばしてシュッと茉莉花のシートベルトを締める。
「すまない。ずっと助手席を使っていなかったから、ロック状態に気づかなかった」
「あ、はい。ありがとうございます」
やっと身体が離れて、茉莉花はふう、と息をつく。
優樹はエンジンをかけると、カーナビに住所をセットしてからゆっくり車を発進させた。
13時を過ぎると、優樹に声をかけた。
「部長、そろそろ出発してもよろしいでしょうか?」
「ああ、そうだな。直帰になるから、清水さんも荷物忘れずに」
「はい、ありがとうございます」
バッグに資料とパソコンを入れ、課長に声をかけてから二人でオフィスを出る。
「行ってらっしゃい」
笑顔の沙和に見送られ、茉莉花も微笑んで頷いた。
「ありがとう、沙和ちゃん。行ってきます」
駐車場に行くと、優樹はダークブルーの車をリモコンでピッと解錠する。
「どうぞ」
助手席のドアを開けて促され、茉莉花は「失礼します」と乗り込んだ。
シートベルトを締めようとして手を伸ばすが、引っかかったようにベルトが動かず苦戦する。
と、運転席に回った優樹がそれを見て、いきなり茉莉花に覆いかぶさった。
(えっ……)
あまりの密着状態に身をすくめていると、優樹は手を伸ばしてシュッと茉莉花のシートベルトを締める。
「すまない。ずっと助手席を使っていなかったから、ロック状態に気づかなかった」
「あ、はい。ありがとうございます」
やっと身体が離れて、茉莉花はふう、と息をつく。
優樹はエンジンをかけると、カーナビに住所をセットしてからゆっくり車を発進させた。