二人で恋を始めませんか?
初めての旅行
「いらっしゃいませ、あら! 清水さんと白瀬さんじゃない。どうしたの?」
カフェに入ると、店長が驚いたように声をかけてきた。
「こんにちは。今日は食事をしに来ました」
「そうなのね! あらあら、デート? なんだか私まで嬉しいわ。お好きな席へどうぞ。オーナーも呼んできちゃおうっと」
店長はいたずらっぽく笑ってバックオフィスへ姿を消す。
二人は空いている窓際の席に腰を落ち着けた。
「いらっしゃいませ」
バイトの女の子がお水とメニューを持って来てくれる。
茉莉花はメニューを見てから、優樹に話しかけた。
「私、ここのチキンロングライスが気になってたんです。あと、ガーリックシュリンプも」
「それならそれを頼もう」
更にロコモコ丼もオーダーして、シェアすることにした。
「いかにもサーファーってお客様も多いですね」
料理を待っている間、店内を見渡す。
「そうだな。朝、波乗りを楽しんでから、ここでブランチって感じなんだろう」
「ええ。そう言えばお店のSNSも、今日の波の様子がお客様からほぼ毎日写真でアップされますしね」
「いい掲示板の役割を果たしているし、注目度も上がってるな」
その時、店長と一緒にオーナーがやって来た。
「ほんとだわ、清水さんに白瀬さん。まあ、休日なのにありがとう」
「オーナー、お邪魔しています。お店も賑わってますね」
「おかげさまで、サーファーの間で口コミで広がったみたい。それにしてもお二人とも、初々しくていいわあ」
え、と茉莉花はたじろぐ。
「いつもは仕事の出来る美男美女ってイメージだったけど、今日の清水さんは可愛くて。大人の彼に甘える女の子って感じね」
「いえ、あの、そんな」
「あら照れちゃって。お似合いねえ、二人とも。あ、デートを邪魔しちゃいけないわ。どうぞごゆっくり」
「ありがとうございます」
カウンターに戻ったものの、オーナーと店長は時折ちらりと様子をうかがってくる。
「なんだか、食べづらいですね」
運ばれてきた料理を前に茉莉花が優樹にそう言っていると、「あーん、はしないのかしら?」とオーナーの声が聞こえてきた。
茉莉花は耳まで真っ赤になる。
「部長、ほんとに食べづらいです」
「ははっ、そうだな。まあ、気にせず食べよう。ほら、熱いうちにどうぞ」
「はい。どれも美味しそう」
新しいお客様が入って来てカウンターも忙しくなり、店長もオーナーも接客に追われる。
ようやく茉莉花は優樹との食事を楽しんだ。
カフェに入ると、店長が驚いたように声をかけてきた。
「こんにちは。今日は食事をしに来ました」
「そうなのね! あらあら、デート? なんだか私まで嬉しいわ。お好きな席へどうぞ。オーナーも呼んできちゃおうっと」
店長はいたずらっぽく笑ってバックオフィスへ姿を消す。
二人は空いている窓際の席に腰を落ち着けた。
「いらっしゃいませ」
バイトの女の子がお水とメニューを持って来てくれる。
茉莉花はメニューを見てから、優樹に話しかけた。
「私、ここのチキンロングライスが気になってたんです。あと、ガーリックシュリンプも」
「それならそれを頼もう」
更にロコモコ丼もオーダーして、シェアすることにした。
「いかにもサーファーってお客様も多いですね」
料理を待っている間、店内を見渡す。
「そうだな。朝、波乗りを楽しんでから、ここでブランチって感じなんだろう」
「ええ。そう言えばお店のSNSも、今日の波の様子がお客様からほぼ毎日写真でアップされますしね」
「いい掲示板の役割を果たしているし、注目度も上がってるな」
その時、店長と一緒にオーナーがやって来た。
「ほんとだわ、清水さんに白瀬さん。まあ、休日なのにありがとう」
「オーナー、お邪魔しています。お店も賑わってますね」
「おかげさまで、サーファーの間で口コミで広がったみたい。それにしてもお二人とも、初々しくていいわあ」
え、と茉莉花はたじろぐ。
「いつもは仕事の出来る美男美女ってイメージだったけど、今日の清水さんは可愛くて。大人の彼に甘える女の子って感じね」
「いえ、あの、そんな」
「あら照れちゃって。お似合いねえ、二人とも。あ、デートを邪魔しちゃいけないわ。どうぞごゆっくり」
「ありがとうございます」
カウンターに戻ったものの、オーナーと店長は時折ちらりと様子をうかがってくる。
「なんだか、食べづらいですね」
運ばれてきた料理を前に茉莉花が優樹にそう言っていると、「あーん、はしないのかしら?」とオーナーの声が聞こえてきた。
茉莉花は耳まで真っ赤になる。
「部長、ほんとに食べづらいです」
「ははっ、そうだな。まあ、気にせず食べよう。ほら、熱いうちにどうぞ」
「はい。どれも美味しそう」
新しいお客様が入って来てカウンターも忙しくなり、店長もオーナーも接客に追われる。
ようやく茉莉花は優樹との食事を楽しんだ。