私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
ビーナスのお陰で三崎グループには十何億
という莫大な賞金が入りその関連で
三崎ファームも馬具の製造販売の方も
盛り返したそうだ。

乗馬クラブは首都圏のクラブを入れて
10件ほどに縮小された。

“走れ!ビーナス!”の映画が大ヒットした
ので乗馬クラブも入会がかなり増えたようだ

三崎は閉鎖したクラブを残念に思ったと
言っていた。

ビーナスの産んだ仔馬3頭も、高額な値段で
いい馬主に引き取られたようだ。

ビーナスが産んだ最後の仔馬は残されて、
三崎が育てている。

三崎はグループの中枢を退いて三崎ファーム
で馬を育てる事業に注力していく事に
したと言って、北海道に移っていった。

三崎グループは5歳下の弟が継ぐようだ。

今は第二のビーナスを育てると
言って頑張っている。

たまに東京に出てくると幸に会いたがったので
ユキと3人で食事に行くようにしている。

三崎はその後45歳の時に、牧場で働く
子持ちの女性と再婚した。

3人とも馬好きなので家庭はいつも馬の話で
盛り上がり楽しい家庭を築けているようだ。

穏やかで優しい三崎に似合いの妻を
もらったと幸も嬉しかった。

義理の息子とも仲が良く彼を
この三崎ファームの跡継ぎにするのだと
言って幸に紹介してくれた。
< 124 / 125 >

この作品をシェア

pagetop