私を忘れた彼を やっぱり私は忘れられない
幸の母はハーフだったらしくその血を
引いたのだろう髪の毛はアッシュブラウンで
瞳の色も薄いブルーだ。

なので、余計に構われるのだろう。

男の子には髪を引っ張られることもある。

美容院になんて通えないから髪は長く
伸び放題で、前髪はサイドに流してピンで
とめ、後ろで長い髪を一つにまとめて
黒いゴムで括っている。

中学校に行けば養護施設の職員の人に髪は
染めていなくて天然なのだという証明書を
書いてもらわなければいけなくて面倒だった

養護施設の子供達には年齢に合わせて
お小遣いも支給されるので、幸はそれを
貯めてユキの誕生日にプレゼントするのが
楽しみだった。

ユキは、背も高く養護施設では、力仕事も
やっていたのでヒョロヒョロの
男の子ではない。

顔も濃い眉毛に長いまつげが真っ黒な
大きな二重瞼の目を覆っている。

鼻も高くすっと整っている。

口は口角が上がりいつも優しく
微笑んでいるようだ。

そんなイケメンのユキは女の子によくモテた
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