鉄の女社長は離婚したいのに人たらし御曹司に溺愛される
思った通り、店内は学生らしき若者たちで盛り上がっている。
それはテーブル席だけで、カウンターにはスーツ姿の男性ふたり組がいた。
その後ろ姿に目を見開く。
(本当にいたわ!)
手前に座っている方の男性は間違いなく和志だ。
喜びが込み上げた次の瞬間、今度は衝撃を受けて固まった。
和志が親しげに肩に手を触れた隣の男性が、昴だったからだ。
(どういうこと? 出身校は同じだけど、話したこともないような言い方だったのに)
ふたりは見るからに長年の友人といった雰囲気で、頭が混乱した。
(嘘だったの?)
きっと友人関係を隠そうと言い出したのは和志だろう。
『面白いから絢乃が気づくまで内緒にしておこうぜ』
お調子者の従兄が言いそうな台詞だ。
それでも陰で自分の話をされていたのかと思うと眉をひそめたくなる。
急に店内が静かになった。
テーブル席の学生たちが内緒話をしているかのように顔を寄せ合っていて、そのおかげで和志たちの会話が聞こえた。
「そんな昔の話、忘れたよ」
「あれを忘れるほど、今もモテ人生というわけか。だったら絢乃くらい簡単に落とせるだろ。賭けないか? 三か月以内に絢乃がお前に惚れるかどうかを。俺は惚れる方にビール一杯」
「そんなに簡単にはいかないよ」
グラスビールを片手に軽く笑っている昴を見て、先ほどよりも大きな衝撃を受けた。
一緒に暮らしている中で彼の誠実さやおおらかさに触れ、信頼できる人だと思っていたからだ。
それはテーブル席だけで、カウンターにはスーツ姿の男性ふたり組がいた。
その後ろ姿に目を見開く。
(本当にいたわ!)
手前に座っている方の男性は間違いなく和志だ。
喜びが込み上げた次の瞬間、今度は衝撃を受けて固まった。
和志が親しげに肩に手を触れた隣の男性が、昴だったからだ。
(どういうこと? 出身校は同じだけど、話したこともないような言い方だったのに)
ふたりは見るからに長年の友人といった雰囲気で、頭が混乱した。
(嘘だったの?)
きっと友人関係を隠そうと言い出したのは和志だろう。
『面白いから絢乃が気づくまで内緒にしておこうぜ』
お調子者の従兄が言いそうな台詞だ。
それでも陰で自分の話をされていたのかと思うと眉をひそめたくなる。
急に店内が静かになった。
テーブル席の学生たちが内緒話をしているかのように顔を寄せ合っていて、そのおかげで和志たちの会話が聞こえた。
「そんな昔の話、忘れたよ」
「あれを忘れるほど、今もモテ人生というわけか。だったら絢乃くらい簡単に落とせるだろ。賭けないか? 三か月以内に絢乃がお前に惚れるかどうかを。俺は惚れる方にビール一杯」
「そんなに簡単にはいかないよ」
グラスビールを片手に軽く笑っている昴を見て、先ほどよりも大きな衝撃を受けた。
一緒に暮らしている中で彼の誠実さやおおらかさに触れ、信頼できる人だと思っていたからだ。