鉄の女社長は離婚したいのに人たらし御曹司に溺愛される
たまらなく恥ずかしいが、それさえも甘美な刺激となって絢乃の気持ちを高揚させた。

思わず身をよじり嬌声を上げると、そこが弱いと知られて重点的に攻められる。

(自分が自分じゃなくなりそうで怖い。限界かも……)

高まる快感にあらがおうとしても無駄だった。

限界だという意識も怖さも吹き飛んで、今はもうなにも考えられない。

頭の中が真っ白になって数秒後、昴に呼びかけられる。

「絢乃さん、絢乃さん。ごめん、声が出せないほど痛かった?」

気づけば彼と繋がっていた。

破瓜の痛みは覚えていない。

その瞬間、意識を飛ばしていたようだ。

(ひとつになっているんだ……)

笑みを浮かべて彼の首に腕を回した。

「少しだけ気絶していたみたい」

「大丈夫?」

心配して絢乃の中から出ようとしている彼を止めた。

「大丈夫よ。もっとあなたを感じさせて。もう意識を飛ばさないようにするから」

吐息交じりにそう言うと、彼が片側の口角を上げた。

「君はまだ知らないだろうけど、ここからどんどん快感が強まる」

「えっ」

「お望み通りもっと感じてもらおうか。どれだけ耐えられるか楽しみだ」

冗談だと思いたかったが、彼がゆっくりと動き出すと未知の快感が襲ってきた。

緩急をつけ、体の向きを変えられ、白々と日が昇るまで翻弄されて――。

翌日、疲労困憊の絢乃は帰国の飛行機の中で、成田到着のアナウンスを聞くまで眠り続けたのだった。



* * *



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