鉄の女社長は離婚したいのに人たらし御曹司に溺愛される
「いや。いつ気づくんだろうと思ってニヤニヤしてる。昴もしばらくは黙っとけよ。ネタ晴らしは引っ張った方が面白いから」
学生の頃からそういうところがあったと、変わらない友人に笑った。
「俺からは言わない。というより、まだ気楽に話せる関係じゃないんだ」
「なんかお前たちの結婚って、ビジネスの匂いがプンプンするよな。きっかけがそれだとしても大事にしてやって。絢乃はさ、家族に恵まれなかったというか、可哀想なところがあるから……」
急にテンションを下げた和志が、また携帯を手に取った。
もとの明るい雰囲気に戻そうとしてか、話題を変えようとする。
「実は俺も結婚を考えてるんだ。美沙っていうんだけど、この前デートした時の写真が――」
画面を向けられたが友人の恋人より絢乃に興味がある。
「絢乃さんの生い立ちを教えてくれ。産みの母親はいつ亡くなったんだ? 具体的にどう可哀想なのかも知りたい」
「本人に聞くべきじゃない?」
「残念ながら、そういう話もまだ無理だ。本人に聞けるようになるのはいつになることか。打ち解けるためにも、少しでも早く絢乃さんを知って理解したい」
携帯をポケットにしまった和志が、少し考えてから頷いた。
「絢乃から聞けと言っても、あいつは話さないだろうしな。うちに来た時は気を抜いた顔してるんだけど、社内では〝鉄の女社長〟と言われてるらしいぞ。本人が言ってた。きっとお前の前でも自分を作ってるんだろう。そうなるのは仕方ないんだよ。絢乃はさ――」
学生の頃からそういうところがあったと、変わらない友人に笑った。
「俺からは言わない。というより、まだ気楽に話せる関係じゃないんだ」
「なんかお前たちの結婚って、ビジネスの匂いがプンプンするよな。きっかけがそれだとしても大事にしてやって。絢乃はさ、家族に恵まれなかったというか、可哀想なところがあるから……」
急にテンションを下げた和志が、また携帯を手に取った。
もとの明るい雰囲気に戻そうとしてか、話題を変えようとする。
「実は俺も結婚を考えてるんだ。美沙っていうんだけど、この前デートした時の写真が――」
画面を向けられたが友人の恋人より絢乃に興味がある。
「絢乃さんの生い立ちを教えてくれ。産みの母親はいつ亡くなったんだ? 具体的にどう可哀想なのかも知りたい」
「本人に聞くべきじゃない?」
「残念ながら、そういう話もまだ無理だ。本人に聞けるようになるのはいつになることか。打ち解けるためにも、少しでも早く絢乃さんを知って理解したい」
携帯をポケットにしまった和志が、少し考えてから頷いた。
「絢乃から聞けと言っても、あいつは話さないだろうしな。うちに来た時は気を抜いた顔してるんだけど、社内では〝鉄の女社長〟と言われてるらしいぞ。本人が言ってた。きっとお前の前でも自分を作ってるんだろう。そうなるのは仕方ないんだよ。絢乃はさ――」