酔って寝てたら保護されましたが、これが恋の始まりだなんて聞いてません〜警察官の甘やかな独占欲に包まれて〜
会計を終えて店を出ると、瀬戸は自然な流れで奈緒の方に手を伸ばしてきた。

奈緒は一瞬、戸惑ってその場に固まってしまう。

そんな奈緒の様子に気づいた瀬戸は、ふっと笑って言った。
「お酒入ってなかったら、そんな奥手になるんですか」

そう言って、奈緒の手をしっかりと、でも優しくぎゅっと握って歩き出した。

繋いでいる部分がじんわりと熱を帯びていて、奈緒の意識は完全にそこに集中してしまう。

(恥ずかしい)
(ドキドキしすぎて、シラフじゃ拷問だ……)

ふたりが次に向かうのは、代々木の「カフェ・ラ・ボエム」。

夜でも落ち着いた雰囲気で営業しており、横並びのソファ席があり、距離も自然と近づく。

キャンドルの柔らかな光が、落ち着いた会話を促してくれる。

しっとりとした大人のデートにぴったりのお店だ。
< 167 / 204 >

この作品をシェア

pagetop