酔って寝てたら保護されましたが、これが恋の始まりだなんて聞いてません〜警察官の甘やかな独占欲に包まれて〜
カフェ・ラ・ボエムに到着すると、奈緒はそのおしゃれで落ち着いた雰囲気に一瞬で圧倒された。

高い天井、柔らかな照明、静かに流れる音楽。
それだけでも緊張するのに、すぐ隣には大好きな人がいる。

好きという感情と、初めての大人のデートの空気が相まって、心臓の鼓動はどんどん速くなっていく。

ソファ席に腰を下ろすと、瀬戸が少しだけ身を乗り出して、微笑みながら言った。
「そんなに緊張されると、なんか僕が悪いことしてるみたいですね」

その声が甘くて優しくて、奈緒は一層肩を強張らせた。
「……っ、してないです……けど……」と声が小さくなる。

そんな奈緒の様子に瀬戸は肩を震わせて笑いながら、
「耐性なさすぎじゃないですか?
彼氏いたことあるんですよね?」と茶化すように囁いた。
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