酔って寝てたら保護されましたが、これが恋の始まりだなんて聞いてません〜警察官の甘やかな独占欲に包まれて〜
交番を出てからも、奈緒の足取りはぎこちなかった。
人混みの新宿の街に紛れながらも、意識はまだあの交番の中に置き去りになったままだ。
人にぶつかりそうになりながら、スマホも見ず、駅の方向へと歩く。
頬がまだ熱を帯びている気がした。
「……はああ……やらかした……」
人通りの少ない歩道に出たところで、小さくため息を漏らす。
これまでだって、お酒での失敗はあった。
大学時代、歓迎会で酔ってトイレの個室にこもり、誰にも気づかれずに置き去りにされたことがある。
新入社員の頃は、上司の前で泣きながら元カレの愚痴をぶちまけた。
去年の秋には、取材先の打ち上げでワインを飲みすぎて、気づけば編集部のソファで朝を迎えていた。
だから、もう自分は飲まないようにしようって決めたのに。
せめて、人前では絶対に酔わないようにしようって、心に決めていたのに。
──あんな姿を見られるなんて。よりによって警察官に。
それも、あんなにきちんとしてて、冷静で、ちゃんとした人に。
「あああああ……もう、ほんと無理……」
道端のビルの壁にそっともたれかかって、再び顔を覆う。
これほどお酒の失敗を悔やんだことはなかった。
しかも、よりによって“再会”するなんて。
酔っ払って無線に手を伸ばしたこと、ぐずって立ち上がらなかったこと、全部思い出して、頭が割れそうだった。
「……記憶、改ざんできないかな……」
自嘲気味につぶやいて、深く息を吐く。
遠くで電車の通過音が聞こえた。
今日は早く帰って、真面目に記事を書こう。
そして、仕事でちゃんと取り戻そう。せめて、社会人として。
奈緒は気持ちを無理やり立て直すように、肩に力を入れて再び駅へと足を進めた。
人混みの新宿の街に紛れながらも、意識はまだあの交番の中に置き去りになったままだ。
人にぶつかりそうになりながら、スマホも見ず、駅の方向へと歩く。
頬がまだ熱を帯びている気がした。
「……はああ……やらかした……」
人通りの少ない歩道に出たところで、小さくため息を漏らす。
これまでだって、お酒での失敗はあった。
大学時代、歓迎会で酔ってトイレの個室にこもり、誰にも気づかれずに置き去りにされたことがある。
新入社員の頃は、上司の前で泣きながら元カレの愚痴をぶちまけた。
去年の秋には、取材先の打ち上げでワインを飲みすぎて、気づけば編集部のソファで朝を迎えていた。
だから、もう自分は飲まないようにしようって決めたのに。
せめて、人前では絶対に酔わないようにしようって、心に決めていたのに。
──あんな姿を見られるなんて。よりによって警察官に。
それも、あんなにきちんとしてて、冷静で、ちゃんとした人に。
「あああああ……もう、ほんと無理……」
道端のビルの壁にそっともたれかかって、再び顔を覆う。
これほどお酒の失敗を悔やんだことはなかった。
しかも、よりによって“再会”するなんて。
酔っ払って無線に手を伸ばしたこと、ぐずって立ち上がらなかったこと、全部思い出して、頭が割れそうだった。
「……記憶、改ざんできないかな……」
自嘲気味につぶやいて、深く息を吐く。
遠くで電車の通過音が聞こえた。
今日は早く帰って、真面目に記事を書こう。
そして、仕事でちゃんと取り戻そう。せめて、社会人として。
奈緒は気持ちを無理やり立て直すように、肩に力を入れて再び駅へと足を進めた。