酔って寝てたら保護されましたが、これが恋の始まりだなんて聞いてません〜警察官の甘やかな独占欲に包まれて〜
「……実はね」
奈緒は箸を置いて、言いにくそうに口を開いた。

花夏が顔を乗り出す。
「なに?なに?」

「先週さ、取材で、その交番行かされて……」

「うんうん」

「そしたらさ、担当してくれた警察官が、あの、あのイケメンお巡りさんだったわけ」

「……は!?」
花夏は声を上げ、持っていた唐揚げを落としそうになる。

「マジ!?運命じゃん、それ!」

「やめて。ほんとに恥ずかしいから。地獄かと思ったんだから」

「その人、なんて言ってたの?覚えてた?」

「めちゃくちゃ覚えてたよ。『知ってます』って言われたし、水飲んでたし……私、それ見て記憶フラッシュバックして死ぬかと思った」

「……うわあ。聞きたい。ねえ、詳細、詳細教えて!」

花夏はもうワクワクが止まらない様子で身を乗り出してくる。

奈緒はまた水をひと口飲んで、ため息をついた。

「ほんとにもう、なんで私ばっかこんな目に遭うの……」

「いいじゃん。むしろ続報あったことに感謝しなよ!ね、お願い、続き!」

奈緒は観念したように、肩を落とした。

「……ちょっとだけだからね」
< 38 / 204 >

この作品をシェア

pagetop