酔って寝てたら保護されましたが、これが恋の始まりだなんて聞いてません〜警察官の甘やかな独占欲に包まれて〜
奈緒は会議室を出て、ふらふらとした足取りで自席へ戻った。

パソコンの画面を見つめながらも、頭の中はぐるぐると回転していた。

まさか自分が連載企画のリーダーに指名されるとは思っていなかった。
責任は大きい。

取り扱うテーマも重くて、慎重さと丁寧さが求められる。
やれるだろうか、本当に。

失敗したらどうしよう、読者の信頼を裏切るようなことになったら——。

けれどその不安の中に、確かにひと筋の光のような感情があった。
また、あの人に会えるかもしれない。

制服の襟元を正して、真面目に取材に応じてくれたあの目。
からかうように「知ってます」と笑った、あの表情。

仕事だから、そんな個人的な感情はしまっておかなくちゃいけない。
でも、心の奥がふわりとあたたかくなるのを奈緒は止められなかった。

自分が少しでも成長して、胸を張って再び取材に行けたら。
その時は、堂々と目を見て話せるようになっていたい。

「……がんばろう」
自分にそう呟いて、奈緒はそっと深呼吸をした。
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