魔法使い時々王子
翌日、

アリスは自分の部屋で、落ち着かない様子のまま椅子に腰掛けていた。
指先を組んではほどき、また組む。その仕草が、胸の内を映しているようだった。

そこへ、ルーナに案内されてニーナが現れる。

ルーナが2人で会えるよう手筈を整えてくれた。

ニーナが部屋に入ってくると、アリスははっとして立ち上がり、彼女を迎えた。

ニーナは部屋に足を踏み入れるなり、静かに一礼した。

「昨日は、大変失礼いたしました」

その声は硬く、けれど誠実だった。

「どうか、顔を上げて」

アリスは慌てて言った。

「今日は、咎めるためにお呼びしたのではありません。……謝るために、です」

ニーナはわずかに目を見開き、首を傾げる。

アリスは一度、言葉を探すように視線を伏せ、それからまっすぐニーナを見た。

「私は……これまでのこと。あなたが命じていたのだと思っていました。勝手に決めつけてしまって……」

小さく息を吸う。

「ごめんなさい」

部屋に、静寂が落ちた。
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