裏切りパイロットは秘めた熱情愛をママと息子に解き放つ【極上の悪い男シリーズ】
なにか原因があるのだろうか?
ずっと彼の近くにいて、彼だけを見ていたのに、どうして自分はまったく気付かなかったのだろう……。
「寺坂さん、処置が終わりましたよ」
診察室の扉が開いて、看護師が顔を出す。物思いにふけていた和葉はハッとして、彼から視線を逸らした。立ち上がり診察室へ向かう。
浮かんだ疑問には蓋をした。
そんなこと、今更知ったところでなににもならない。知る必要もない。彼はもう自分とは関係のない人なのだから。
診察室へ入ると、樹は診察台にちょこんと座って待っていた。頭に当てられたガーゼが痛々しいが、案外けろりとしていた。
「いっくん、頑張ったね」
和葉が抱き上げるとぎゅっと抱きついてきた。
「ありがとうございました」
「ちょっと泣いちゃったけど、暴れたりしなかったのよ。えらいね」
看護師さんが穏やかに彼を褒めた。
外科医の説明を聞いて、もう一度頭を下げてから、診察室を出ると待合コーナーの遼一は立ち上がり待っていた。
「終わりました」
声をかけると頷き、車の鍵をポケットから出した。約束通り家まで車で送ってくれるつもりなのだ。
「お願いします」と頭を下げてから和葉は少し考える。樹に彼をどう紹介するべきかわからなかったからだ。
何度か同じ空間に居合わせたことはあるが、はっきりと顔を合わせるのははじめてだ。
「いっくん、たちばなさんだよ。お家まで車に乗せてくれるからね」
迷った末になんだか要領の得ない内容になってしまった。
「よろしく」
遼一が少し身を屈め樹と視線を合わせる。樹はそれを不思議そうに見ていた。
受付での手続きを終え、三人で駐車場へ向かうと、エントランスの正面のパーキングエリアに黒い見慣れた車が停まっている。
「ちょっと待ってて」
遼一が施錠を解除して車の後方へ回り、トランクからチャイルドシートを取り出した。
なぜそんなものを?と驚く和葉を横目に、後部座席に設置している。
ずっと彼の近くにいて、彼だけを見ていたのに、どうして自分はまったく気付かなかったのだろう……。
「寺坂さん、処置が終わりましたよ」
診察室の扉が開いて、看護師が顔を出す。物思いにふけていた和葉はハッとして、彼から視線を逸らした。立ち上がり診察室へ向かう。
浮かんだ疑問には蓋をした。
そんなこと、今更知ったところでなににもならない。知る必要もない。彼はもう自分とは関係のない人なのだから。
診察室へ入ると、樹は診察台にちょこんと座って待っていた。頭に当てられたガーゼが痛々しいが、案外けろりとしていた。
「いっくん、頑張ったね」
和葉が抱き上げるとぎゅっと抱きついてきた。
「ありがとうございました」
「ちょっと泣いちゃったけど、暴れたりしなかったのよ。えらいね」
看護師さんが穏やかに彼を褒めた。
外科医の説明を聞いて、もう一度頭を下げてから、診察室を出ると待合コーナーの遼一は立ち上がり待っていた。
「終わりました」
声をかけると頷き、車の鍵をポケットから出した。約束通り家まで車で送ってくれるつもりなのだ。
「お願いします」と頭を下げてから和葉は少し考える。樹に彼をどう紹介するべきかわからなかったからだ。
何度か同じ空間に居合わせたことはあるが、はっきりと顔を合わせるのははじめてだ。
「いっくん、たちばなさんだよ。お家まで車に乗せてくれるからね」
迷った末になんだか要領の得ない内容になってしまった。
「よろしく」
遼一が少し身を屈め樹と視線を合わせる。樹はそれを不思議そうに見ていた。
受付での手続きを終え、三人で駐車場へ向かうと、エントランスの正面のパーキングエリアに黒い見慣れた車が停まっている。
「ちょっと待ってて」
遼一が施錠を解除して車の後方へ回り、トランクからチャイルドシートを取り出した。
なぜそんなものを?と驚く和葉を横目に、後部座席に設置している。