裏切りパイロットは秘めた熱情愛をママと息子に解き放つ【極上の悪い男シリーズ】
コトリという音を聞いたその瞬間、和葉は唐突にある渇きに襲われる。身体の奥でじゅんとなにかが溶け出すような心地がして、頭の中をあの想いが支配する。
——触れてほしい。
そう思った瞬間に、遼一の呼吸が近づいて唇と唇が触れ合った。
それはほんの一瞬の出来事で、すぐに離れていくけれど、視線はまだすぐそばにある。その彼の眼差しを見つめながら、息をするのも忘れてただ瞬き繰り返す。
息がかかる距離で遼一が問いかける。
「……違った?」
まるで恋人同士だった頃のふたりに戻ったようだった。
和葉が望むと彼は必ずそれをくれた。そのタイミングを彼は絶対に間違えることはなかったのだ。
違ったよ、と答えるべきなのだろう。
私は望んでいなかった、と。
この人は、かつて自分を捨てた人。こんな風に触れ合ってこの先に和葉の望む幸せはない。
だからこれは間違いだ。
——けれど。
手を伸ばせばすぐそこにあるはずの正しい道筋が、和葉には途方もなく遠く感じた。とても自力では行けそうにないし、行きたくないと思っている。目を伏せて、ゆっくりと首を横に振る。
その刹那、再び唇を奪われた。
しっとりとした彼の唇が、和葉の迷いを塞ぐように覆い被さり、心の扉をこじ開ける。
下唇を優しく食まれて、脳の中心がじんと痺れた。その仕草がふたりの間で幾度となく繰り返した"口を開けて"の合図だと、思い出したというよりは、反射的に和葉は口をわずかに開く。
そこへ彼の熱が侵入する。
「ん」
はじめは優しく、そろりそろりと撫でるように和葉の舌を絡めとる。次第に動きは大胆になり、縦横無尽に動き回る。
そうされるとすぐに頭がふわふわとして重力のない世界を漂っているような気分になってしまう。
——触れてほしい。
そう思った瞬間に、遼一の呼吸が近づいて唇と唇が触れ合った。
それはほんの一瞬の出来事で、すぐに離れていくけれど、視線はまだすぐそばにある。その彼の眼差しを見つめながら、息をするのも忘れてただ瞬き繰り返す。
息がかかる距離で遼一が問いかける。
「……違った?」
まるで恋人同士だった頃のふたりに戻ったようだった。
和葉が望むと彼は必ずそれをくれた。そのタイミングを彼は絶対に間違えることはなかったのだ。
違ったよ、と答えるべきなのだろう。
私は望んでいなかった、と。
この人は、かつて自分を捨てた人。こんな風に触れ合ってこの先に和葉の望む幸せはない。
だからこれは間違いだ。
——けれど。
手を伸ばせばすぐそこにあるはずの正しい道筋が、和葉には途方もなく遠く感じた。とても自力では行けそうにないし、行きたくないと思っている。目を伏せて、ゆっくりと首を横に振る。
その刹那、再び唇を奪われた。
しっとりとした彼の唇が、和葉の迷いを塞ぐように覆い被さり、心の扉をこじ開ける。
下唇を優しく食まれて、脳の中心がじんと痺れた。その仕草がふたりの間で幾度となく繰り返した"口を開けて"の合図だと、思い出したというよりは、反射的に和葉は口をわずかに開く。
そこへ彼の熱が侵入する。
「ん」
はじめは優しく、そろりそろりと撫でるように和葉の舌を絡めとる。次第に動きは大胆になり、縦横無尽に動き回る。
そうされるとすぐに頭がふわふわとして重力のない世界を漂っているような気分になってしまう。