(番外編集)それは麻薬のような愛だった
結果的にその日は話がまとまらず、どうあっても別れる意思を固めた雫の意を汲み数週間後に颯人は悔しくも頷いた。
その後も何度も後悔し、やり直そうと連絡をしたがそれに返事が返ってくる事は無く、一切の連絡手段を断たれた。
あまりに自分勝手だと恨みすらした。
それと同時に、とんでもない女にハマった自分自身に呆れもした。
思えば最初から分かっていた事だったのだ。雫が隠したがっている事も、それに自分を通して見ていた男が関わっているであろうことも。
「颯人、お前飲み過ぎ」
「……」
雫と別れてしばらく経ったものの、未だ傷心から抜けきれない颯人は宅飲みの場でひたすらに酒を煽っていた。しかしそれは無情にも横から伸びてきた手に奪い取られた。
「別に良いだろ、俺の慰め会なんだから」
取られた酒を奪い返し、一気に煽る。赤くはなるが酔わない体質とはいえ限界はある。今日のそれは悠に超えていた。
テーブルに体を預けて目の焦点が合わなくなっている颯人に集まった面々はこれはダメだと肩をすくめたが、その内の一人がしれっとソフトドリンクへと入れ替えながら颯人の隣へ腰掛けた。
「わかるわかる、あんだけスタイル良い子を逃したらそりゃショックだよな」
かつて雫をロリ顔巨乳と表現した男は、冗談ぽく揶揄いながら場の雰囲気を和ませた。