(番外編集)それは麻薬のような愛だった
「颯人!」
声をかけられ視線を寄越すと、先程離れたはずの友人が後ろからガッと腕を首に回してきた。
「知り合いって女の子かよ。なに、彼女?」
「…ちげーよ。サークルの子」
「ふーん…けど、お前はあの子のこと好きなんだろ?」
「は?」
「顔にめっちゃ出てる。分かりやすいよ」
友人はそう言って顔を横に向け、去っていく雫の背を見た。
「チラッと見たけど優しそうな子だったな。顔は可愛い系?あと胸でかいな」
「…お前、最低だぞ」
「ロリ顔巨乳なんてぶっちゃけ男の夢だろ?上品ぶるなって」
「……」
友人の言葉を一概に否定できないのが恨めしい。
劣情を抱かず雫を見れているかと問われれば、否定しきれなかった。
何と言えばいいのか、颯人は雫に不思議な魅力を感じていた。清楚可憐と言えばそうなのだが、もっと強烈に惹かれる、何かを。
その感情を何と表現すればいいのか、その名前を颯人は知らなかった。