【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
「シア……俺たちもそろそろ……」
 ――結婚しないか?
 そうささやかれ、アリシアを抱きしめている腕に力が込められた。
 アリシアも望んでいた言葉を耳にして、心臓が爆発するのではないかというくらい、激しく音を立てている。
「俺たちの子が殿下の子を護衛する。それに憧れがあるんだ……殿下たちも結婚したことだし……恐らく殿下のあの溺愛ぶりからすると、子はすぐに授かるだろう」
「え?」
 その言葉で、アリシアの心の中にあった期待の風船が、一気にしぼんだ感じがした。多幸感が満ちあふれていたのに、それがしゅっと吹き飛ばされたような。
「シア?」
 だが、なぜかジェイラスはすっかりと興奮しきっていて、二回戦、いや三回戦に突入する気満々である。
「んっ……」
 ジェイラスはアリシアの口を塞ぎ、再び昂ぶりを突き入れてきた。
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