【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
偽名を使った可能性も考えられるが、馬車組合は乗客の身分をしっかりと確認する。それは犯罪などに利用されないようにするためだ。身分を偽った客を乗せ、その者が重大な犯罪を起こしたときには、事業者も罰金の対象となる場合がある。だから、アリシアであれば偽名を使うリスクをじゅうぶんにわかっているはずだ。
となれば、やはり馬車は使っていない。王都内にいるか、その周辺の街や村にいるか。しかし、この三年の間、ジェイラスが訪れた場所には彼女の痕跡は何もなかった。
「サバドは、第二の王都とも呼ばれているからな」
ランドルフが手渡してきた書類は、サバドに関するものだ。特にサバドを拠点とする有力な商会、モンクトン商会について書かれている。
「今回の視察の目的の一つは、モンクトン商会だ。近年、確実に力をつけてきている。元々、この国の商会の中心を担っていたが、ここ二、三年の数値を見てみろ。こちらの報告書と合わせると、よくわかる」
ジェイラスも手渡された資料に目を落とすと、サバドではここ二、三年の犯罪率がぐっと下がっていた。そこにモンクトン商会の利益率も記されている。
「サバドの治安が落ち着いてきたのは、モンクトン商会のおかげだということですか……?」
となれば、やはり馬車は使っていない。王都内にいるか、その周辺の街や村にいるか。しかし、この三年の間、ジェイラスが訪れた場所には彼女の痕跡は何もなかった。
「サバドは、第二の王都とも呼ばれているからな」
ランドルフが手渡してきた書類は、サバドに関するものだ。特にサバドを拠点とする有力な商会、モンクトン商会について書かれている。
「今回の視察の目的の一つは、モンクトン商会だ。近年、確実に力をつけてきている。元々、この国の商会の中心を担っていたが、ここ二、三年の数値を見てみろ。こちらの報告書と合わせると、よくわかる」
ジェイラスも手渡された資料に目を落とすと、サバドではここ二、三年の犯罪率がぐっと下がっていた。そこにモンクトン商会の利益率も記されている。
「サバドの治安が落ち着いてきたのは、モンクトン商会のおかげだということですか……?」