【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
 そうやって学校の子どもたちの話をしていると、自宅に着いた。
 ヘリオスはシアの腕の中でぐっすりと眠っている。
「リオを預かりますよ。眠っているみたいですし」
 フランクの言葉に甘えて、ヘリオスを彼に預けた。自由になった手で家の鍵を開ける。
「ありがとうございます、フランク……あ、あの……」
 彼からヘリオスを受け取ろうとしたところで、シアは意を決する。
「よろしければ、その……夕食、食べていきませんか? たいしたものはお出しできないのですが……」
「あっ……え、と……」
 フランクも突然の誘いに驚いたのか、口をぱくぱくさせている。
 シアとしては、送ってくれたり、ヘリオスと遊んでくれたりするフランクへのささやかなお礼のつもりだった。
 断られても仕方ないと思いながら、自分でも大胆なことを口走ったと後悔し始めていた。
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