【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
「テリー、お仕事は? クビになったの?」
「こらこらこら。仕事はクビになってない。今日から、ここでシア先生と一緒に、君たちに勉強を教えることになりました」
 テリーの明るい声に、子どもたちの驚きの声が室内に響きわたる。
「えぇ~~!」
「はいはい、みなさん静かに」
 こうなったときの子どもたちを宥めるのは、院長の役目で慣れたもの。パンパンと手を叩きながら、子どもたちの注意を惹きつける。
「勉強をしたいと思う子どもたちが増え、そろそろシア先生一人では教えるのも限界だと思っていたところです。会長さんに相談したら、この学校の卒業生を教師として迎えたらどうだと、テリー先生を紹介してもらったのです。学びはこうやって次の世代に受け継がれるものですね。喜ばしいことです」
 幼い子には院長の話も難しかったのだろう。ただぽかんと見ているだけの子もいる。
「院長先生」
 一人の女の子が手をあげた。
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