【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
4.
アリシア・ガネルだった――。
その事実にシアは安堵のため息をもらすものの、それでも自分がアリシアだったときの記憶がすべて戻ったわけではない。アリシアでありながらも、まだシアという人間なのだ。その狭間で、心が揺れ動く。
ガネル子爵夫妻は、しばらくの間、王都の別邸に滞在しているという。本来であれば、アリシアもそこで一緒に暮らすのが望ましいが、王城という守られた空間にいるべきだというのが、ジェイラスの主張だった。
だからすべての記憶を取り戻したら、両親のもとへ行くと約束をした。そのときには、ヘリオスを連れてきてほしいと懇願され、嬉しさと同時に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
シアがアリシアだと証明された今、やるべきことは山積みだった。
まずはアリシアの上官、第二騎士団を束ねる団長ブルーノのところへ行き、今までのこと、今後のことについて相談する流れとなった。
状況はすでに知らされていたようで「元気だったか?」と声をかけられたが、残念ながらアリシアは彼のことも覚えていない。人のよさそうなおじさんとしか思えなかった。
その事実にシアは安堵のため息をもらすものの、それでも自分がアリシアだったときの記憶がすべて戻ったわけではない。アリシアでありながらも、まだシアという人間なのだ。その狭間で、心が揺れ動く。
ガネル子爵夫妻は、しばらくの間、王都の別邸に滞在しているという。本来であれば、アリシアもそこで一緒に暮らすのが望ましいが、王城という守られた空間にいるべきだというのが、ジェイラスの主張だった。
だからすべての記憶を取り戻したら、両親のもとへ行くと約束をした。そのときには、ヘリオスを連れてきてほしいと懇願され、嬉しさと同時に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
シアがアリシアだと証明された今、やるべきことは山積みだった。
まずはアリシアの上官、第二騎士団を束ねる団長ブルーノのところへ行き、今までのこと、今後のことについて相談する流れとなった。
状況はすでに知らされていたようで「元気だったか?」と声をかけられたが、残念ながらアリシアは彼のことも覚えていない。人のよさそうなおじさんとしか思えなかった。