【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
「お疲れ様でした」 
 気持ちよさそうにジェイラスは目を細くする。
「アリシアは、いつもこうやって頭をなでてくれていた」
「そうなんですね」
 本当に甘えている。ヘリオスみたいだ。ヘリオスの機嫌が悪いときもこうやって頭をなでて、ご機嫌とりをしたものだ。
 そこでシアは新しい発見をしてしまった。ヘリオスとジェイラスは耳の形がよく似ている。
「あの……ジェイラスさんは、どうしてヘリオスが自分の息子だと、そう思えるんですか?」
 シアから見ても、共通点の多い二人である。コリンナとボブだって、ジェイラスが自分の子だと言ったときに驚きもしなかった。第三者から見ても似ているのだろう。
 だけど記憶のないシアにとっては、不安は拭いきれない。
「目の色だ。この色は珍しく、ケンジット家に見られる色だ。俺とヘリオスの目の色は同じだろ? ついでに言えば、俺の父親も同じ目をしている」
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