【完結】記憶をなくした女騎士、子育てに奔走していたら元彼が追いかけてきたらしい
「父は仕事に逃げた。母は酒に逃げた。俺は……父に連れられ王城に来ていた。殿下の遊び相手だな。それにたった一人の跡取りだから、父は手放したくなかったのだろう」
この部屋はジェイラスの父親が使っていた部屋だという。父から団長を引き継いだときに、この場所も一緒に引き継いだらしい。
「酒に溺れた母は、身体を壊して亡くなった。表向きは病死にしてあるが……。まあ、その年に父も騎士を辞めて、俺にすべてを引き継いで、屋敷に戻った」
だから弱い人なんだと、彼は呟いた。
その呟きには、深い悲しみがにじんでいた。シアはそっと彼の髪をなで続け、その痛みを少しでも癒したいと思う。
この部屋はジェイラスの父親が使っていた部屋だという。父から団長を引き継いだときに、この場所も一緒に引き継いだらしい。
「酒に溺れた母は、身体を壊して亡くなった。表向きは病死にしてあるが……。まあ、その年に父も騎士を辞めて、俺にすべてを引き継いで、屋敷に戻った」
だから弱い人なんだと、彼は呟いた。
その呟きには、深い悲しみがにじんでいた。シアはそっと彼の髪をなで続け、その痛みを少しでも癒したいと思う。