婚約者を寝取った妹と浮気した婚約者に命懸けの復讐をしようと思います〜その後待っていたのは溺愛でした〜
どろどろとした醜い感情が口から溢れ出しそうになった寸前、「コホン」とカイルが咳払いをしたことで感情をなんとか制御できた。
この国の筆頭魔術師であり、膨大な魔力量を持つカイルが協力してくれるからこそ、この儀式が行える。
祭壇の手前に佇むカイルの周囲は、いつにもまして冷気を纏っているかのように寒々しい。銀色の髪のせいでそう感じるのか、陶器のように白い肌だからそう感じるのかもしれない。
サファイアのような瞳が、先程より一層青味がかったから、実際に冷気を発しているのかもしれない。
この儀式を行うことを最後まで反対していたから。彼だけがいつも私を心配してくれた。
「ユリア、大きくなったら結婚しよう。」
幼き日、あなたはそう言ってくれたわね。
庭に咲いていた花を手に持ち、はにかみながら膝を折り手渡してくれた。まるでお伽話に出てくるお姫様になったようで、とても嬉しかったわ。あの時、私はなんと答えたのかしら。
カイルの家は魔力量の多い者ばかりで、優秀な魔術師を輩出している。身分的にも、派閥的にも、問題なかった。父が欲を出さなければ、私達は━━。
いつから狂い始めたのかしら。
母が亡くなった時?
両親を亡くした遠縁のイリナを養女として迎えた時?
レオナルド殿下と婚約した時?
イリナがレオナルド殿下に一目惚れした時?
二人が恋に落ちる瞬間を目の当たりにしたわ。目が合った瞬間に二人の瞳が熱を帯びていた。まるで二人だけの世界のように見つめあって。
それからレオナルド殿下が邸に来られても、なぜか私には知らされずイリナが応対する頻度が増えていった。
偶然二人の姿を見かけた時、唇が触れ合っていたから思わず逃げだしたのよね……。
イリナ、あなたわざと見せつけたのでしょう?
どうしてそんな酷いことができるの?
あなたにいじわるをしたことなんてないでしょう?
この婚約は政治的なもの。厳しい王妃教育も耐えてきたのは全て家のため。浮ついた気持ちではないの。覚悟を持って臨んでいたのよ。
それなのに……。
イリナが覚醒して更に事態が悪化。
光魔法に目覚めたイリナは聖女。
聖女は王族と婚姻する習わしがある。
婚約者の決まっていない第三王子との婚約話を嫌がったそうね。
少し年下だけれど、聡明な方よ。
この国の筆頭魔術師であり、膨大な魔力量を持つカイルが協力してくれるからこそ、この儀式が行える。
祭壇の手前に佇むカイルの周囲は、いつにもまして冷気を纏っているかのように寒々しい。銀色の髪のせいでそう感じるのか、陶器のように白い肌だからそう感じるのかもしれない。
サファイアのような瞳が、先程より一層青味がかったから、実際に冷気を発しているのかもしれない。
この儀式を行うことを最後まで反対していたから。彼だけがいつも私を心配してくれた。
「ユリア、大きくなったら結婚しよう。」
幼き日、あなたはそう言ってくれたわね。
庭に咲いていた花を手に持ち、はにかみながら膝を折り手渡してくれた。まるでお伽話に出てくるお姫様になったようで、とても嬉しかったわ。あの時、私はなんと答えたのかしら。
カイルの家は魔力量の多い者ばかりで、優秀な魔術師を輩出している。身分的にも、派閥的にも、問題なかった。父が欲を出さなければ、私達は━━。
いつから狂い始めたのかしら。
母が亡くなった時?
両親を亡くした遠縁のイリナを養女として迎えた時?
レオナルド殿下と婚約した時?
イリナがレオナルド殿下に一目惚れした時?
二人が恋に落ちる瞬間を目の当たりにしたわ。目が合った瞬間に二人の瞳が熱を帯びていた。まるで二人だけの世界のように見つめあって。
それからレオナルド殿下が邸に来られても、なぜか私には知らされずイリナが応対する頻度が増えていった。
偶然二人の姿を見かけた時、唇が触れ合っていたから思わず逃げだしたのよね……。
イリナ、あなたわざと見せつけたのでしょう?
どうしてそんな酷いことができるの?
あなたにいじわるをしたことなんてないでしょう?
この婚約は政治的なもの。厳しい王妃教育も耐えてきたのは全て家のため。浮ついた気持ちではないの。覚悟を持って臨んでいたのよ。
それなのに……。
イリナが覚醒して更に事態が悪化。
光魔法に目覚めたイリナは聖女。
聖女は王族と婚姻する習わしがある。
婚約者の決まっていない第三王子との婚約話を嫌がったそうね。
少し年下だけれど、聡明な方よ。