婚約者を寝取った妹と浮気した婚約者に命懸けの復讐をしようと思います〜その後待っていたのは溺愛でした〜
あなたの性格から聖女教育と王妃教育を並行するのが無理と判断されたからなのよ。
不敬を承知で言わせてもらうと、レオナルド殿下とイリナが国王と王妃になったら、国が崩壊するわ。

私だって婚約解消できるのなら、解消してイリナに代わってほしいわ。
どんなに傷つけられても愛国心はあるわ。


なのに、予想を超えることをしてくるのだもの。



珍しくレオナルド殿下が来られたことを知らされて、改心したのかと思った。
私の好きな紅茶を一緒に飲んで、一週間意識不明になったのよね。いったい、何を飲まされたのかしら?

頻繁にレオナルド殿下が見舞いに訪れたと聞かされたけど、部屋には見舞いの花さえなかったわね。

いったい誰の部屋を訪れていたのかしら。


回復後にはピクニックに誘ってくれたわね。イリナと三人で出かけて、私だけが転落したわよね。

その時の記憶がないと言ったけれど、全部覚えているわ。

二人に突き落とされたことも……。


あの時ね、私、もう何もかもどうでもよくなったの。死んでもいいと思ったのよ。
でも、死ねなかった……。
レオナルド殿下に誘われた劇場では、ピンポイントでシャンデリアが落下してくるし、家では階段から転げ落ちるし、いつもいつもすぐにイリナも駆けつけてくれるわよね。まるで、姉の私が心配で仕方ないみたいに必死な様子で……。

そうそう、
たまにはお菓子作りをしようと厨房に入った時は包丁が飛んできたこもあったかしら。

ふふ、あの時はイリナもすごい顔をしていたわね。だって包丁が突き刺さっているのを目の当たりにしたものね。

でも、私は生きている。

そう、私、気づいたの。自分の能力に。
覚醒したのはイリナ、あなただけではないのよ。でも、私は聖女じゃない。


今から行うのは聖女の儀式。

古に行われていたもの。膨大な魔力を必要とするので、数人の魔術師が必要。それを一人で行えるカイルは、すごいのよね。

聖女は王族との婚姻ができるので、自称聖女と名乗る者がいた頃もあるらしい。

罰が軽いと名乗る者が後を絶たないので、正式な儀式を設けることにした。

古と、現在では考え方も違う。

まさに命を懸けた儀式であるので、現在では行われない。
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