呪われた皇女ですが、年下ワンコ系魔塔主様に迫られてます!
 逃げ出す間もなく、男に腕を掴まれた。
 無理やり立たされ仲間の男たちの前に晒される。

「うわーぉ! これはこれは、まさか女性の方からお誘いしてくれるとは」
「積極的な女、ボクちゃん嫌いじゃないなぁ」
「違います、これは着替えていただけで……! 離してください!」
「誘われた以上は答えてやらないと。女性に恥をかかせるもんじゃないって教えられてきただろう?」

 手も足も出ないとはまさにこの事。男4人に囲まれ、後ろ手に掴まれたラシェルにはどうすることも出来ない。

「誰か……っ、助けて……!!」
 
 この山奥に誰が助けに来るというのか。
 それでも出てくる言葉は他に思い付かない。

「おい、口を塞げ」
「いやいや、泣き叫ぶのがまた良いんだろう」

 ゲスな会話が聞こえてくる。
 タライ回しにされた後、どこかに売り飛ばされるのだろうか。
 だとしたら、これまでラシェルが必死に集めてきた記録はどうなるのだろう?
 今日だけのではない。
 5年間の記録を活かしてくれる人は現れかしら。
 今自分がされている行いから目を背けるように、ラシェルの思考は現実から離れていく。
 既に服は着ていない状態なので、裸にされるまでそう時間はかからなかった。
 
 まあ、服を着ていてもいなくても、関係ないことでしょうけど。

 何もかもを諦めたラシェルが瞬きをし、もう一度目を見開いた時には、取り囲む男がもう1人加わっていた。
< 37 / 133 >

この作品をシェア

pagetop