呪われた皇女ですが、年下ワンコ系魔塔主様に迫られてます!
「それにしてもエル、ランタンを持っているのになんでまた明かりをつけないで来たの。おかげで妙なやつが来たって勘違いしたよ」
ラシェルこそ聞きたい。
何故エスティリオが、明かりもつけずに小屋の中にいたのか。明かりがあれば、ラシェルだって中に誰かいることくらいは分かったのに。
エスティリオが小屋にあったランタンの明かりをつけたのは、ラシェルだと確認した後だ。
ここでもやはり追求出来ないラシェルは、聞かれた通り理由を答えた。
「持っていた魔晶石の魔力がなくなってしまったんです。予備を持っていれば良かったのですが……。ロウソクも高いのでなかなか手が出せなくて」
予備の魔晶石を持つ金銭的余裕などない。
ならば魔力が動力源のランタンではなくロウソクを使えば。となるのだが、誰もが持っている魔力を使って明かりを付ければ良いという中で、ロウソクにはあまり需要がない。ロウソクの方が返って高くつくくらいだ。
「あの……お給金が低いとか足らないとか、そういうことを言いたいのではありません。今の職に就いてからの給金はもうすぐで頂けますし、だからその……」
お金が無いなどと告白するのはやはり、恥ずかしい。
黙って聞いているエスティリオ。
どんな顔をして、どんな気持ちでエルの話しを聞いているだろう?
確かめるために顔を見る勇気は出ない。