呪われた皇女ですが、年下ワンコ系魔塔主様に迫られてます!
13. 心の内を読めたなら
「ベクレル様、カレバメリア帝国の第5皇女について調べ終えました。こちらがその報告書です」
エスティリオの侍従を務めるアルノートが、報告書の束を渡してきた。もちろん彼は高位魔道士。エスティリオよりも一回り年上だが、高位魔道士の中ではまだまだ若い方だ。
魔道士としても上流階級者としても、まだ経験が浅いエスティリオが魔塔主に就任して一番苦労しているのが人脈作り。
信頼出来る人とそうでない人とを見極めるのに時間がかかり、ここ最近ようやく、安心して頼れる人を近くに置けるようになった。
その中の一人がアルノートというわけだ。
エルと名乗るラシェルと出会ってから、帝国の第5皇女がどうなっているのか気になってはいたが、下手な動きは出来なかった為ずっと見送っていた。
アルノートならば信頼出来ると思い、内密に調べてもらってきた。
エスティリオが渡された報告書を受け取ると、アルノートは軽く内容を説明してくれる。
「第5皇女ラシェル・デルヴァンクールは生まれつき病弱で、母親の第3皇妃と共に離宮からほとんど出ることなく過ごしていたようです。第3皇妃が6年前に病で亡くなると、後を追うように皇女もお亡くなりになったのだとか。元々お体が弱かった事と精神的なショックが大きかったのでしょう」
「帝国の皇女が亡くなったというのに、俺は全く聞いたことが無かったな」
6年前エスティリオはまだアカデミーにいて、死に物狂いで勉学に励んでいたとはいえ、かなり大きなニュースだ。貴族の出身が多い教員や生徒たちの間で話題に上がっていた記憶はない。
「私も今回調べてみて初めて知りました。皇女は社交界はおろか、ご兄弟ともほとんど親交は無かった為、葬儀はひっそりと静かに行われたのだそうです」
「家族にとってもそう大事ではなかった。ということか」
「まあ失礼ながら、そういうことでしょうね」
エスティリオの侍従を務めるアルノートが、報告書の束を渡してきた。もちろん彼は高位魔道士。エスティリオよりも一回り年上だが、高位魔道士の中ではまだまだ若い方だ。
魔道士としても上流階級者としても、まだ経験が浅いエスティリオが魔塔主に就任して一番苦労しているのが人脈作り。
信頼出来る人とそうでない人とを見極めるのに時間がかかり、ここ最近ようやく、安心して頼れる人を近くに置けるようになった。
その中の一人がアルノートというわけだ。
エルと名乗るラシェルと出会ってから、帝国の第5皇女がどうなっているのか気になってはいたが、下手な動きは出来なかった為ずっと見送っていた。
アルノートならば信頼出来ると思い、内密に調べてもらってきた。
エスティリオが渡された報告書を受け取ると、アルノートは軽く内容を説明してくれる。
「第5皇女ラシェル・デルヴァンクールは生まれつき病弱で、母親の第3皇妃と共に離宮からほとんど出ることなく過ごしていたようです。第3皇妃が6年前に病で亡くなると、後を追うように皇女もお亡くなりになったのだとか。元々お体が弱かった事と精神的なショックが大きかったのでしょう」
「帝国の皇女が亡くなったというのに、俺は全く聞いたことが無かったな」
6年前エスティリオはまだアカデミーにいて、死に物狂いで勉学に励んでいたとはいえ、かなり大きなニュースだ。貴族の出身が多い教員や生徒たちの間で話題に上がっていた記憶はない。
「私も今回調べてみて初めて知りました。皇女は社交界はおろか、ご兄弟ともほとんど親交は無かった為、葬儀はひっそりと静かに行われたのだそうです」
「家族にとってもそう大事ではなかった。ということか」
「まあ失礼ながら、そういうことでしょうね」