青空に輝く君に恋した日
出会い
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やがて、授業開始日になった。
HRが終わって、いよいよ一限目の数学に入った。
高等部も中等部と同じで、教科ごとに先生が違うらしい。
それはいいんだけど…。
「授業始めるぞー!教科書とノート出せー」
数学の先生が……男の先生……(泣)
当てられたらどうしよう…。
当てられたら黒板に書きにいかないとだからどうしても先生に近づかないといけないし…。
みんなの前に出るとか絶対無理だし…。
「今日は最初だから中学の復習問題だぞー。」
あ、そうなんだ…。
「じゃあこの問題を…。如月!答えてみよう!」
あぁ、はいはい…。
……って、ん?
今私が当てられた?
え、そうだよね?
まずいまずい…。
「え〜っと、その…。」
答えは分かるのに口が上手く回らない。
『あっ、あの子自己紹介の時の陰キャちゃんだ』
『なんかやばくない?ww』
ど、どーしよー!
なんかもう既に陰キャちゃんってあだ名つけられてるし…
頭が真っ白だ。
そのまま立ちすくんでいると、
「先生!俺この問題分かるんで答えていいですか?」
急に隣から手が挙げられた。
え…?
それは、一ノ瀬くんだった。
入学式の日、席はくじ引きで決めてたまたま一ノ瀬くんと隣になったんだ。
なんで…?
なんで私なんかを助けてくれるの…?
こんな地味で目立たない私を…。
『キモいんだよ、お前!』
「………………っ!」
突然記憶がフラッシュバックされた。
やめよう…。 考えないようにしよう…。
また記憶が蘇ってきちゃう…。
それより、あとからお礼言わなきゃ!