あやかしと四神〜闇を祓って〜

アダムとウォードが立ち上がり、朱雀とイヅナに近付いてくる。ウォードはイヅナの顎を掴んで値踏みをし、アダムは朱雀の髪に触れた。

「めちゃくちゃ髪の毛サラサラ〜。ていうか、いい色してんな〜」

悪魔に髪を触られていることに朱雀は寒気が走り、今にも術を使いたくなる。それを必死に堪えた。スタンとモーゼズがソファに座ったまま口を開く。

「ウォードさん。そのメスとオスどうすんの？」

「オークションに出品するのか？出品する商品はもう決まってるぜ？」

ウォードは少し考えた後、金貨を懐から取り出してギルベルトに渡す。

「両方ともそれなりに品質がいい。特別枠として出品する。最悪買い手がつかなかったら俺らで食べればいいだろ」

「こんな値段で買い取ってくれるんだ。ありがとう」

ギルベルトが笑い、ツヤたちに「さっさと行くよ」と声をかける。ウォードたちが朱雀たちの腕を掴んだ。商品として二人は売られたのだ。

「アカネ。「百リーラ」って言ったら作戦開始だよ」