ステラクリマの匣庭ー貴方が読むまで、終わらない物語ー
*
夜が明けるはずだった。
すべてを取り戻せば、空は開くと彼女も僕も信じていた。
だけど夜明けは、彼らの世界に存在しない。
「君がいなくなるくらいなら、朝なんて要らない」と、
誰もが同じ笑みで、同じ闇を抱えていた。
そして彼女は気づく。
この匣庭では、夜明けそのものが――罪なのだと。
*
夜が明けるはずだった。
すべてを取り戻せば、空は開くと彼女も僕も信じていた。
だけど夜明けは、彼らの世界に存在しない。
「君がいなくなるくらいなら、朝なんて要らない」と、
誰もが同じ笑みで、同じ闇を抱えていた。
そして彼女は気づく。
この匣庭では、夜明けそのものが――罪なのだと。
*