サルビアの育てかた
「私……お父さんにあんなこと言っちゃったから、どう顔向けしていいか分からなくて。そのことを話したらライクさんが『ずっと一緒にいてやるよ』って」
「レイはあいつにそう言われたとき、なんとも思わなかったのか?」
「うん……投げやりになってた。本当は食べ終わった後、家に帰るって素直に言えばよかったのに。だけど私……」

 私、どうかしていた。あれこれ考えすぎて、訳が分からなくなっていた。
 私は血の繋がらない娘だから。家族としてあの家にいていいのか、いつも疑問に思っていた。一人だけ何も知らなくて、それが悲しかった。
 だけどいつもお父さんとお母さんは、帰りが遅い私を心配して……。ヒルスだってそうだよ。本当の兄じゃないのに、どうしてここまで気にかけてくれるのか分からない。そう思っていた。

 でもそれは、私が一人勝手に悩んでいただけなのかもしれない。
 独りぼっちで彷徨っていた自分の行動を振り返ると、胸が痛いほどに締めつけられる。

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