サルビアの育てかた
「来てくれたの……?」
「ああ。レイが怖がっていたから」
「……うん。怖かった。凄く、怖かった」
震える私の背中を、ヒルスは何も言わずにさすってくれた。彼の手は冷たかったけれど、それが何とも心地いい。まるで魔法にかかったみたいだ。あっという間に私の心を穏やかな気持ちに変えてくれたから。
「……バイクで来たの?」
「まあな。飛ばしてきた」
「寒かったよね、ごめんね」
「謝るなよ。お前に何かあったら駆けつけるって、約束しただろ」
うん、約束したよ。
だけど、ここまでしてくれるなんて思ってもみなかった。
おもむろに、逞しいその両腕から私は離れていく。彼の手を引いてベッドに腰かけてもらってから、あたたかい布団をヒルスの身体にもかけてあげた。
「お、おい。レイ……」
「二人でお布団の中でくるまってたら、あったかいでしょ?」
小首を傾げて冗談っぽく言ってみた。本当は心臓が破裂しそうなくらいドキドキしてる。
ヒルスは目を逸らし、小さく唸った。
「……レイ。何してるんだよ」
「あれ、あったかくない?」
「そ、そういうわけじゃない。むしろ熱いくらいだ……」
「じゃあこのまま一緒にくるまってようよ」
「お、お前な……」
珍しくヒルスがどもっている。顔を背けたまま全然こっちを見てくれないけど、布団から抜け出す様子もない。こんなに近くにいるから、暗い中でもヒルスの耳まで真っ赤になっていることが分かる。そのリアクションが何だか可愛い。
「ああ。レイが怖がっていたから」
「……うん。怖かった。凄く、怖かった」
震える私の背中を、ヒルスは何も言わずにさすってくれた。彼の手は冷たかったけれど、それが何とも心地いい。まるで魔法にかかったみたいだ。あっという間に私の心を穏やかな気持ちに変えてくれたから。
「……バイクで来たの?」
「まあな。飛ばしてきた」
「寒かったよね、ごめんね」
「謝るなよ。お前に何かあったら駆けつけるって、約束しただろ」
うん、約束したよ。
だけど、ここまでしてくれるなんて思ってもみなかった。
おもむろに、逞しいその両腕から私は離れていく。彼の手を引いてベッドに腰かけてもらってから、あたたかい布団をヒルスの身体にもかけてあげた。
「お、おい。レイ……」
「二人でお布団の中でくるまってたら、あったかいでしょ?」
小首を傾げて冗談っぽく言ってみた。本当は心臓が破裂しそうなくらいドキドキしてる。
ヒルスは目を逸らし、小さく唸った。
「……レイ。何してるんだよ」
「あれ、あったかくない?」
「そ、そういうわけじゃない。むしろ熱いくらいだ……」
「じゃあこのまま一緒にくるまってようよ」
「お、お前な……」
珍しくヒルスがどもっている。顔を背けたまま全然こっちを見てくれないけど、布団から抜け出す様子もない。こんなに近くにいるから、暗い中でもヒルスの耳まで真っ赤になっていることが分かる。そのリアクションが何だか可愛い。