サルビアの育てかた
──さて、仕事中は余計なことは考えないようにしなければ。俺はその日、生徒たちにいつも以上の熱い指導をする。
数時間のレッスンが終わるとそそくさと帰り支度を済ませ、すぐさまスタジオを出ようとした。
「ヒルス、お疲れ様」
「ああフレア。お疲れ。また明日な」
今日はフレアとも帰り際に立ち話などしない。気まずいから無理だ。それに、大事なホームワークもあるんだ。逃げるように、俺はさっさと家路についた。
帰宅後、俺は家で一人夕食を黙々と食べながら考えた。レイをスクールに復帰させる作戦を。
話し合いだけじゃ戻ってきてくれない。言葉がダメなら身体で説得するしかないか?
わざとレイの視界に入るところで俺が踊ってアピールするか。実家に帰ったとき、ガーデンで一日中踊ってみるのもいいな。
それか、ダンスイベントに誘ってみるのもどうだ。今度知り合いのダンサーが出るイベントもあるしな……。会場が湧いてるのを見ればレイだって踊りたくなるかもしれない。
あれこれ考えてみるものの、心の底では「こんなことでレイがやる気になるならとっくにダンススクールへ戻っているはずだ」と、虚しいながらもそう思ってしまう。
食事中も、後片付けのときも、シャワーを浴びるときも、ひたすら頭を巡らせた。
だが、ちっともいいアイディアが思いつかない。夜が更けても、俺はソファに腰かけながらああでもないこうでもない、と頭を働かせる。
時間も忘れて考え込んでいくうちに、俺は毛布もかけずにそのままソファで眠ってしまっていた。
数時間のレッスンが終わるとそそくさと帰り支度を済ませ、すぐさまスタジオを出ようとした。
「ヒルス、お疲れ様」
「ああフレア。お疲れ。また明日な」
今日はフレアとも帰り際に立ち話などしない。気まずいから無理だ。それに、大事なホームワークもあるんだ。逃げるように、俺はさっさと家路についた。
帰宅後、俺は家で一人夕食を黙々と食べながら考えた。レイをスクールに復帰させる作戦を。
話し合いだけじゃ戻ってきてくれない。言葉がダメなら身体で説得するしかないか?
わざとレイの視界に入るところで俺が踊ってアピールするか。実家に帰ったとき、ガーデンで一日中踊ってみるのもいいな。
それか、ダンスイベントに誘ってみるのもどうだ。今度知り合いのダンサーが出るイベントもあるしな……。会場が湧いてるのを見ればレイだって踊りたくなるかもしれない。
あれこれ考えてみるものの、心の底では「こんなことでレイがやる気になるならとっくにダンススクールへ戻っているはずだ」と、虚しいながらもそう思ってしまう。
食事中も、後片付けのときも、シャワーを浴びるときも、ひたすら頭を巡らせた。
だが、ちっともいいアイディアが思いつかない。夜が更けても、俺はソファに腰かけながらああでもないこうでもない、と頭を働かせる。
時間も忘れて考え込んでいくうちに、俺は毛布もかけずにそのままソファで眠ってしまっていた。