サルビアの育てかた
「──レイ、驚いたよ。二年前に辞めたとは思えないくらい軽快なステップじゃないか」
レイと並んで踊ったのは、ほんの僅かな時間。それでもダンスを終えた後の爽快感がたまらなかった。
「バレちゃったね。本当は、スクールを辞めてから隠れてずっと一人で踊ってたの」
「そうだったのか」
薄ら汗を流す彼女の顔を、俺はタオルでそっと拭いてあげた。
目を細めるレイの表情は、言葉にならないほど綺麗だ。
「レイと久々に踊れて、楽しかったよ」
「私も」
そうやって素直に答えてくれる彼女を前に、俺の中で何か満ち足りたような清々しい感情が溢れ出てきた。
「なあ、レイ」
「なに?」
「いつかまた、俺と一緒にステージで踊ってくれないか」
そっとレイの右手を握りしめ、真剣な眼差しを向ける。
すると、彼女はにこやかに答えるんだ。
「……ヒルスとならいつだって一緒に踊りたいよ」
俺はジャスティン先生に出されたホームワークを思い出していた。もう少しでいい方法が思いつきそうなんだ。
正解が見つかるまで、決して焦ってはならない。
彼女が再び表舞台で華麗なダンスを披露してくれる日が来るのも、そう遠くないだろう。今の俺なら自信を持ってそう言える。
だからこの日「スクールに戻ろう」などと、それ以上のことは敢えて口にしなかった。
──レイ、もう少し待っていてくれ。どんな方法が君にとって一番いいのか、あと少しで答えが見つかりそうだから。
レイと並んで踊ったのは、ほんの僅かな時間。それでもダンスを終えた後の爽快感がたまらなかった。
「バレちゃったね。本当は、スクールを辞めてから隠れてずっと一人で踊ってたの」
「そうだったのか」
薄ら汗を流す彼女の顔を、俺はタオルでそっと拭いてあげた。
目を細めるレイの表情は、言葉にならないほど綺麗だ。
「レイと久々に踊れて、楽しかったよ」
「私も」
そうやって素直に答えてくれる彼女を前に、俺の中で何か満ち足りたような清々しい感情が溢れ出てきた。
「なあ、レイ」
「なに?」
「いつかまた、俺と一緒にステージで踊ってくれないか」
そっとレイの右手を握りしめ、真剣な眼差しを向ける。
すると、彼女はにこやかに答えるんだ。
「……ヒルスとならいつだって一緒に踊りたいよ」
俺はジャスティン先生に出されたホームワークを思い出していた。もう少しでいい方法が思いつきそうなんだ。
正解が見つかるまで、決して焦ってはならない。
彼女が再び表舞台で華麗なダンスを披露してくれる日が来るのも、そう遠くないだろう。今の俺なら自信を持ってそう言える。
だからこの日「スクールに戻ろう」などと、それ以上のことは敢えて口にしなかった。
──レイ、もう少し待っていてくれ。どんな方法が君にとって一番いいのか、あと少しで答えが見つかりそうだから。